2013年9月15日日曜日

久しぶりの投稿です。

実は7月にマックスウエルの修士号を取得し、日本に帰ってきてました。直後に仕事再開で、アメリカ学生生活とはまったく異なる、仕事生活に翻弄されておりました。

振り返るとアメリカ留学生活本当に充実したものでした。
もちろん言葉の問題、人種を超えたコミュニケーションの難しさ、授業でついていけない挫折感など大変なものはありましたが、これは経験してみなければ語ることのできない貴重な経験であったと思います。

これからの人生に勉強してきたことが直接役に立つことは少ないと思いますが、アメリカの地で経験したことは自分の人生をより豊かなものにするということで必要不可欠なものになるに違いありません。

アメリカ、フランスと日本人学生の少なさに危機感を抱いてます。
20年後の世界で活躍するアジア人は中国人・韓国人になります。
これからの日本を支える10代から20代の方がハングリーになり、上昇志向を持って、世界と戦う意気込みを持ってほしいと思います。
何も不自由のない、日本を出る必要はないのはそのとおりなのですが、20年後、30年後を考えると今の日本の力を継続するにはとても大きな努力が必要となるはずです。

少しでも多くの方が留学を目指し、世界にチャレンジしていけるよう、サポートしていければと思っています。


2013年6月2日日曜日

2013年春学期終了

2013年シラキュース大学マックスウェルスクールの春学期(1月15日くらいから5月10日くらい)が先日終了しました。これまで授業の風景はお知らせさせていただきましたが、この春学期にこなした課題はこんな感じでした。

※日付順
2/4 Social Policy reading comment (1page) and short paper (4page)
授業の課題図書(100ページ程度)についての自分のreading commentと過去3週間の授業を踏まえた政策提案ペーパー(途上国における社会保障政策の現状(特に東アジア、BRICs)をまとめ、懸念される点と今後の予測についてまとめるもの。

2/11 Culture in World Affair group presentation with team members
課題図書1冊(20世紀当初メキシコへの中国移民の実情とアイデンティティについて)についてグループメンバー3人とともにプレゼンテーションとディスカッションリーダーを務める(90分)。

2/18 Social Policy reading comment(1page)

2/25  Social Policy eeading comment(1page)

3/4 Culture in World Affair policy memo(15page)
自分が選ぶ国際問題についてペーパーをまとめるもの(私は、日本の移民政策について、現状と今後の政策提言を行いました。)

3/5 Social Policy short paper(4page)
途上国におけるあるべき社会保障制度像についてペーパーを作成

3/Comparative politics and party book review(5page)
1冊の本(300page. 政治政党の活動には必ず、究極の選択が迫られ、その各国の例を分析している書籍)についてreviewをまとめるもの。

3/Comparative politics and party discussion leader
政党の結成における戦略理論のarticle(30page)について、クラスで30分程度のディスカッションリーダー。

3/15 International Political Economy Critical review paper(6page)
2007世界金融危機について分析したarticle(70page)について、所見をまとめるもの

3/21 Comparative politics and party response paper(5page)
政治政党と投票者間における戦略的関係に関するarticle(100page)についてまとめるもの。

3/26 Social Policy progress presentation
学期末の最終プレゼンテーションに向けた、pre-presentation(30分)。グループメンバー3人で南米における貧困解消のためのconditional cash transferの改善策について、introductionとしてのpresentation.

4/1 Culture in World Affair group presentation
ボスニア紛争後の民主化の動きに関する書籍(300page)について、プレゼンテーション&ディスカッションリーダーを務める(90分)

4/18 Comparative politics and party response paper(5page)
政治政党の戦略的組織・運営についてのarticle(100page)

4/22 International Political Economy policy Idea paper(15page)
自分の関心のあるトピックについての各国政策決定の根本原因は何かを提案するもの。私は気候変動問題に対する米、EU、日本等の国における政策決定プロセスにおける外在的・内在的な要因は何かを提案しました。

4/22 Culture in World Affair policy memo
自分が選ぶ国際問題についてペーパーをまとめるもの(私は、北朝鮮と日本の問題について、現状と今後の政策提言を行いました。)

4/24  International Political Economy presentation
先日の気候変動に関するペーパーについて30分のプレゼン

4/30 Social Policy presentation
先日の南米における貧困解消のためのconditional cash transferの改善策について1時間のプレゼン

5/3-4 Comparative politics and party Exam(48時間中に2問回答するもの)

これまでの授業内容についてのテスト 

5/8 Social Policy paper
南米の貧困解消に関するペーパーの提出(グループで50page


このように課題は毎週のように何かしらあり、かつ授業の予習もする必要があり、学期中は大変でした(予習を完璧にできた週は結局一度もありませんでした。。。。)。ほぼどのクラスも与えられた課題図書について重要と思える部分をスキミングするくらいでした。。。。そのため、授業中のディスカッションについていけないことも多々ありました。

さらにこうした中、グループワークのミーティングが重なるとさらに時間が削られ、土日を使っても、予習、課題作成、グループワークのための時間が足りない状況でした。

ただ、この春学期は、すべての授業でプレゼンテーションを定期的に課されたため、質や内容はともかく、英語でのプレゼンテーションに対する心理的な壁は大分低くなったと思います。自分も楽しんで人前で英語でプレゼンできるようになったことは大きな収穫だったかと思います。

また、マックスウェルでは、採点が厳しいと思います(他の学校もそうだと思いますが、)。北朝鮮問題のペーパーについては、参考にした書籍・articleの分析が不十分で趣旨を取り違えているということから、D判定でした(Aがトップ)。他のクラスでもアメリカ人の学生ですら、ペーパーの成績がCがざらにあった感じがします。

以上が春学期の状況です。そして今、マックスウェルのプログラムの一つとして、2013年夏学期の授業として、フランスのストラスブールで3単位の授業(1か月)を開始しました。これが私の修士号のための最後の授業になる予定です。マックスウェルでは、フランスの他、ロンドン、ワルシャワ、イスタンブール、イスラエル、南アフリカ、DC、東京、中国、チリ、ガーナ等々、いろんな地域に支部があり、授業が開講されています。世界を知るいい機会なのかなと思って臨んでます。フランスの内容はおって。
http://www.maxwell.syr.edu/pa.aspx?id=77309425426



2013年3月15日金曜日

マックスウエルの授業風景3(中間試験)

3月2週目は1週間の春休みなのですが、その前の週は中間試験期間ということで、皆とても忙しくなります。今回は私のケースを紹介したいと思います。

中間試験はテストのものもあれば、レポートのものもあれば、プレゼンのものもあれば種々さまざまです。私の場合は、今回はレポート・プレゼンでした。

月曜日:World culture のレポート提出日。具体的には政策提言ペーパーを3000字程度。授業で扱った移民問題と各国の政策の中で具体的なトピックに絞り、授業内容と合わせて政策提言するもの。私は日本における移民問題と日本の政策を取り上げました。

火曜日:Social Policyのレポート提出日。レビューペーパー2000文字程度。課題図書である先進国と途上国の社会保障政策(医療・貧困対策等)についてまとめ、途上国の政策に何が必要かの意見を提示するもの。

水曜日:International political economyのレポート提出日。レビューペーパー2000文字程度。授業で扱ったリーディングからトピックを一つ選び、critical paperを書くもの。2007年から起こったthe Financial Crisisを選びました。

木曜日:Comparative politics のレポート及びディスカッションのためのオープニングQuestionを提示。 レポートは2000文字程度で、ヨーロッパにおける連立政権時における政党の選択・リーダーシップについて1冊の本のcritical paper。また、授業の冒頭に15分ほど、Coxが唱える政党・政治家の戦略的選挙論についての解説及びdiscussionのための質問を数問提示。

ざっと春休み前の1週間はこのような感じでした。大変なのはこうしたレポートの提出以外に通常のクラスの予習もしなければならないということ。こうしたレポートは事前に知らされているためちょこちょこと準備はしていたものの、いつも授業の準備が大変で中間試験用の準備はおぼつかない状況でしたので、本当に大変でした。1か月前程度から土日もなく、夜の寝る時間もなくという感じで、英語レベルに問題があるものの、アメリカ人の同級生たちもとても苦労している感じでした(彼らはほかに就職活動もピーク。。。。)。

日本の大学院の状況はよくわかりませんので比較はできませんが、常に何かの締切に追われる状況で、この春休みですらのんびりはさせてくれず、翌週の予習等に追われる感じです。

米国公共政策大学院の中間試験の一コマでした。

2013年2月10日日曜日

マックスウエルの授業風景2


先日の記事のUPDATEです。前回は授業が少人数で議論ができて良いという話でした。
今回は良くない点を完結に。。。

前回お話したComparative politics and partyとInternational Political Economyですが、political scienceに近い授業のため、とても理論的、体型的な授業であり、とてもリーディングが難解ですし、授業中の議論も複雑で中々ついていけないところがあります。

例えば、Comparative---の授業は、有権者が投票する際には、効用最大化に基づき行動するとして、U=.........という数式が出てきたりとか、私が期待していた、各国の政治の失敗や成功事例を学んでいくという感じではないです。。。。
ここでの教訓は今更ですが、political science系は政治問題等について仮説を立て、理論を構築していくという授業が多く、主に研究者になりたい人向けで、実践的なものを学びたい人向けではないかなということでした。授業を取る前にしっかり授業内容を調べろという感じなのですが、、、、

ただ、こういう議論にもしっかりついていく必要があるため、引き続き頑張りたいと思います。

2013年1月18日金曜日

マックスウエルの授業風景

今日は、今学期の授業風景をお伝えします。

今学期は私の最後の学期です。何とか、しっかり英語で専門的なことを議論できる能力を身につけていきたいと思っています。

今学期は合計4つの授業です。

1.Comparative politics and party, Prof: Seth Jolly
若手の教授で、専門はEU政治。政治になぜ政党が必要で、政党の役割は何かということを各国の政治体型を比較しながら学んでいくもの。
授業はなんと、学生4人(PhDの学生含む。)。今までで一番学生が少ないです。留学生は私一人。毎週200ページ程度の課題のリーディングをし、それについて授業で議論し、理解を深めるもの。授業は学生同士のディスカッションで進められる。講義はなし。

2.International Political Economy, Prof: Daniel MacDowell
こちらも若手教授(いきおいがすごいです。)。国際経済政策(WTO)等に国内政治がどのように影響を及ぼすのかを扱う。こちらは学生7人(PhD含む。留学生2人)。こちらも毎週200ページ前後の課題リーディングを元にディスカッション。。。。。

3.Culture in World Affair, Prof:Rebecca Peters
若手教授。文化や社会性の違いがどう、国際問題・国内問題の解決に影響を及ぼすかを学ぶもの。学生15人(留学生5人(うち1人は日本人))。こちらも課題リーディングにディスカッション。。。

4.Social Policy(聴講) Prof:Jonh Palmer
こちらは、マックスウエルの元学長Palmerの名物授業。Palmer教授は確か今、連邦政府の年金の審議員か何かという感じです。教育問題、年金、医療といった社会政策をなぜ国は行う必要があるのかという問いかけから始まり、個人の自由と政府の干渉について、一つのテーマを選びどういう政府の関与のあり方が最適なのかを突き詰めていくもの。こちらは、18人のコースでありがたいことに、留学生が16人(ネイティブは2人)。半分は、EMPAというコースの方々です(EMPAとは、職業経験10年以上の人たちのためのマスターコース。大半は、東欧やインドの政府関係者、南米の非政府組織からの方々という感じでしょうか。EMPAの英語のレベルは一般的な日本人でもついていけるレベルと思います。)。

ということで、1-3のクラスはとても少人数で議論中心で自分の能力を上げるのには最適というところですが、ネイティブたちの付いていけるかが心配です。ただ乗り越えなければ行けない壁ですので、何とか、議論についていき、積極的に発言し、議論をリードできるようにならなければと思っております。

今回は、国際ものが多いと今更ながらに気づきました。私の関心はどちらかというと、純粋な公共政策(公的部門のマネジメント系)ですが、所属がInternational Relationということで、昨年まで、米国の財政問題、政治リーダーシップ、行政課題におけるネゴシエーションスキルという授業ばかりとっていたので、ちゃんと国際系を勉強するようにというしわ寄せがきたのかなという感じです。

ちなみに同級生たちは授業以外の活動にもとても熱心です(NGO系、環境系、女性の権利系、マックスウエル学生団体の運営等等)。私は情けないことに授業でいっぱい、英語力不足のため(予習で精一杯で)、参加してないのですが。。。。

それでは

※補足、その後、Comparative politics and partyのクラスは、さらに人数が減り、昨日は、学生2人、先生1の合計3人で3時間みっちり、政治における政党の役割について議論してきました。授業の内容も面白いですが、自分の意見を議論の流れに応じて発言する必要があるため、みっちり鍛えられている感があります。予習も人数が少ないため、ただ資料を読むだけではなく、自分の意見と学者の意見を融合できるようにするため、大変ですが、授業が終わる5月にはどれくらいまで自分が成長しているか楽しみです。マックスウエルでは、このように何個か規模の小さい授業もあり、日本での大人数の学部での教育と異なり、大学院での勉強冥利につきる感を存分に味わってます。

2013年1月16日水曜日

エルパソからシウダーファレスへ(徒歩での越境)

先日の続きです。

テキサス州にあるエルパソという都市からメキシコのシウダーファレスという町(世界一危険と言われる町)へ徒歩で越境した話を綴りたいと思います。他のブログでも徒歩で越境できるというのみの細かな話がなかったという点を感じた雑感を交えてお伝えできればと思います。




アメリカ側より。メキシコからアメリカへの入国審査を待つ車の列(果たしなく続いてました)。





ちょうど国境の部分。右がアメリカ、左がメキシコ。

まず、私が通ったStreetですが、エルパソのS Santa Fe St(SはSouth, StはStreet)を車で南下しました。あるブログでは、国境近くに駐車場はないと言ってましたが、GPS(カーナビのこと。アメリカではGPSと言ってます)で平日12時ころ国境近くまで行ったところ、駐車場がありました。1日の料金は4ドルで、駐車場の管理人が私の車のNYナンバーを見て、どこから来たと聞いてきたので、シラキュースと答えると私はイサカ(コーネル大学があるところでシラキュースから1時間)だということで、少し地元ネタで盛り上がりました。
※駐車場はS Santa Fe Stの行き止まり(左折のみのところ)の2本手前の通りの辺りに何カ所かありました。

その後、徒歩でメキシコへ行こうと思ったのですが、メキシコへの入国書類や米国へ再入国書類等に問題ないか不安だったため、アメリカの入国審査の人を探し聞いたところ、アメリカへの再入国はパスポートとI-20(私は学生なので、I-20が必要)で問題ないとのことでした。また、メキシコへの入国は通行料を50セント払うようにとだけ言われ、メキシコの入口でお金を払い、国境を超えたところ、何のことはなく、審査をする人はいなければ何の手続きもなくメキシコへ入れました。。。。

シウダーファレスについては、ご存知の方やネットでたくさんの情報があるため、ここでは触れませんが、やはり、外務省の警告が出ているとおり、行くべきではないと思います。私も当初は行く予定ではありませんでしたが、ひょんなことから国境を超えるだけということでやってきてしまいました。

街並みはエルパソとはうって変わり、舗装もボロボロ、建物も汚れ、途上国そのままの風景でした。私はこの町に足を踏み入れ、20mくらい進んだところで引き返し、アメリカへ再入国することとなりました(滞在時間5分)。とても観光する場所ではなく、また危険な町ということで面白半分で町を繰り出すのはよろしくないと思います。

そしてここからが大変、メキシコからアメリカへは車のみならず徒歩で入国しようとする人たちが審査の列をなしていました。100m進むのに冬空の中、3時間待ち、その後建物内で30-1時間待ち、その後、パスポートに付属しているD94?という書類の更新が必要ということで2時間待ちました(ここの入国審査官はわざとゆっくり待たせ、メキシコからの人を入れないようにしている感じがしました。)。

ということで、わざわざ危険な思いをし、麻薬戦争の町に行き、帰りの時間を費やすのはメリットがないと思います(ちなみに日が暮れる5時半ころは行例は少なくなってました。車は引き続き長蛇の列。。。。)

ここで感じたことは、エルパソとシウダーファレスは歩いて、10分も離れていないにも関わらず、安全な町と命が脅かされる町と分け隔てられてしまっており、同じ人間にも関わらず、生まれた場所が100m違うだけでどうしてこうも人生が変わってしまうものなのかということでした。

メキシコはこうした麻薬闘争から開放されるためには、特に女性・貧困層への教育により、こうした地域に集まる人を減らすなど、100年単位の仕組みが必要な気がします。そのため、私にできること、日本にできることは少ないかもしれませんが、日本の100年200年先の発展のあり方を見据えた場合、やはり人的資源をより多く世界に供給する必要があると思います(多くの日本人が国際人になるということ)。

引きこもりや自殺の問題など心理的要因に関係する国内問題が多いですが、こうした国々が世界にもっと多くあることをすることができれば少しでも改善するはずですし、また、日本で生まれたことをもっと多くの人が幸運であったと感じ、その幸運を世界にシャアしたいと思う日本人がもっと多くでてほしいと思います。日本の閉塞感を打ち破り、世界のために活躍できる人材を輩出できるようにしていかなければ日本の発展はないと思います。

そのためにも、私自身も自分の明日、1年後のためだけではなく、日本の100年200年後の発展のため、今の若者や政治に対し、誰にでもできる不平不満(日常生活にも言えることですが。。。。)を述べるだけではなく、こうした現状の問題は自分の責任でもあると顧み、まずは不平不満の前にアクションを!と思い直しました。

まずは、学校の授業を頑張るは当然のこと、多くの人へ自分の経験や思いを伝え、人をインスパイアーできるよう人間になれるよう、毎日の1秒1秒を振り返り、一瞬たりとも気を抜かず、日々精進するのみという思いを強くしました。

最後は、シウダーファレスとはまったく関係ない話で、しかも雑文・誤字脱字ですいませんが、こんなところでした。




2013年1月14日月曜日

Road trip クリーブランド、オハイオ州

先日の続きでクリーブランドについて。ここは、ロックの殿堂やメジャーリーグのインディアンスで有名ですが、今回は旅の内容というよりも町づくりについて。


写真はタワーシティセンター。ここの中になんと電車の駅の発着地点があります。
アメリカは良く車社会のため、環境に負荷を与えないよう、公共交通機関の開発をするべきという議論を見かけます。そのため、この50万人程度のクリーブランドでニューヨークやボストンのように電車がきれいに整備されているのを見て、びっくりしました。

ところが、、、、、実際は、少しニューヨークやボストンとは様子が異なりました。。。。。

この写真の反対側が正面入口なのですが、出てみてびっくり。低所得者と思われる黒人層がたくさん正面入口の辺りにいました。

片やこの写真の前に見える車、そうこれは白人層が停めるいる車。

このクリーブランドでは、私が見る限り、低所得者層が電車やバスを用い、高所得者層は公共機関を用いずに車を使っていました。

人の流れもよく見ると、白人層は駐車場へ向かい、黒人層は電車へ向かうという奇妙な光景。

駐車場等を廃し、車利用を抑制することは政治的に困難と思われ、その結果、公共機関を都心に設け、車利用を抑制するという一般論が見事に崩れているようでした。

貧困層のための公共機関という目的であればそれは達成できていますが、やはり、所得層に応じて、移動手段がこうもきれいに分かれるいびつな社会は理想ではないのではないでしょうか(政策目的は不明ですが、客観的には失敗だと思います。)。

格差問題が激しい米国では、車抑制のための公共機関の整備だけでは解決できない複雑な問題が横たわっているのだということを実感した瞬間でした。