2012年9月16日日曜日

シラキュース大学マックスウエル公共政策大学院について

だいぶ久しぶりの投稿ですが、今回は、私の通っているシラキュース大学マックスウェル公共政策大学院ついて、新学期が9月から始まりましたので、雰囲気をお伝えできたらと思います。

人それぞれ、学科それぞれで内容・考えは異なりますが、以下は私の雑感ということで今年の冬に出願する方々の参考になればと思います。




Maxwell school


〇全般(人数等は感覚的なもの)

スクールは、大きく分けて、
1.MPA 1学年100人(日本人1人〜2人)。一般的な公共政策を扱う。若いアメリカ人学生(25歳前後)中心。留学生は3割くらい? 
2.MAIR 1学年100人(2学年あるため、実質200人。日本人1学年2人くらい)。国際関係学。若いアメリカ人学生(25歳前後)中心。留学生は3割くらい? 
3.EMPA/EMIR 100人(日本人2人くらい)。職歴10年以上の人向け。半分は留学生(主に海外政府関係者。インド、韓国、トルコ、日本)。アメリカ人の5割以上は軍関係者。

の3つに分かれます。その他、経済、地学、政治学etc細かなものも合せ、10コースくらい分かれています。


ただ、クラスは何でも自由にとれ、コースが違うことはあまり大きな意味を持たない。そのため、MPAに入ろうがMAIRに入ろうが、EMPAに入ろうがあまり違いはない(クラスメートとの一体感は異なるが。。。)


※留学生のTOEFLのスコアは多分105点以上ではないでしょうか?回りのマックスウエルの留学生は110点台とかたくさんいます。多分100点以下で入学できるのは日本人とお隣の国くらいなのではと思います。

※マックスウエルの米国人のGPAは聞くところによれば、最低でも3.8と言ってました。これが他の公共政策の学部と比較してどうかは良くわかりませんが、私よりは断然高いです。

〇授業の雰囲気(現在MAIRの2年目)

私が今学期受講しているコースは、1.アメリカ予算・税制、2.環境と政治、3.環境紛争とネゴシエーション、4.政治的リーダーシップの4コマです。

今学期は、必修を取っておらず、自分の興味のある選択科目のみの受講のため、自分の学びたいものを学べているというのが率直な感想です。


1.アメリカ予算・税制
12人くらいの授業(留学生は自分一人。。。)。毎週100ページほどのリーディング(米国予算・オバマケア等)を読んで、授業前にリーディングについての1枚ペーパーを提出し、授業3時間、先生や他の学生と議論をしていくもの。7割は先生からのレクチャー、残りはリーディングに関しての意見や質問をもとに議論していくもの。教授は確か、少し前の米国予算委員会(多分、議会に提案する案を作成する学者会合?)の議長かなんかだったかと。
教授:john L. Palmer

2.環境と政治

8人の授業(留学生2人)。毎週本1冊読み(米国環境政策の流れやマスメディアの対応、NGOの動き等)、それについて授業はほぼ100%ディスカッション(生徒がファシリテーターを務める)。
教授:Sarah Pralle

3.環境紛争とネゴシエーション
20人くらいの授業(留学生8人くらい)。
公共部門(政府、自治体)における議論の進め方を学ぶ授業。レクチャーののちに、ケーススタディのロールプレーイング。授業中に’会議’を行うという設定のもと、授業外で利害関係者と各自交渉をすすめ、その結果を’会議’で議論し、お互いに合意を取り交わすというもの。教授がネゴシエーションの世界では第一人者らしい。。。。5割レクチャー、5割グループワーク(会議)
教授:Rosemary O'Leary

4.政治的リーダーシップ
20人くらい(留学生10人くらい)
政治リーダーとして必要とされるリーダーとは何かを学ぶ授業。リーダーの分析書物を読んで、それにつき教授がレクチャーを行う。6割レクチャー4割質問・議論。最終的には、個人で1人のリーダーを選び、プロファイルを作成するもの。
教授:Margaret Hermann

どの授業も少人数でディスカッションも多く、非常に刺激的。どこの学校でもそうだが、予習が大変で終わらない(アメリカ人でも終わらない。。。)。私はこのほか、地元の行政機関でインターンも実施中。

その他としては、当スクールの看板学科のMPAの6月〜8月のクラス等は非常に集中的に講義・ディスカッションを行うようだが、当方は受けていないのでコメントできず。

MAIRの特色として、基本的には2年目の9月〜12月は世界各地でインターンを行う。クラスメートはヨーロッパ、アジア、アフリカ、南米と各地でインターンをしている。また、夏に世界各地で授業を行うプログラムもあり、来年フランスの授業に1ヶ月参加予定。

〇教授の市場評価・学生の質・評価

当方は学問の世界の人間でないので、教授陣の市場評価はよく分かりません。。。。うわさでは、若手有望な学者が多数いるため、スクール自体の評価を上げているらしいです。
学生の質としては、みんな真面目(というか、アメリカの学生はパーティーもするが、勉強もしっかりするというイメージ。図書館は毎日深夜でも学生が混雑。土日もたくさんの人が勉強している。)マックスウエルは本当に真面目が学生が多く、少しでもいい成績を取ろうとみんな必死で勉強している感じ。自分もそうした他の学生の姿勢からよく刺激を受ける。クラスメートとの交流も、多数あり。アメリカ人学生も留学生に慣れている感じ。

〇卒業後の進路

主に、地方政府、NGO、国際機関(中央政府は少ない)

〇日本人学生の位置づけ
他の学校と比較ができないが、人数は少ない方と思います。今年のMPAは1人しか日本人がいないため、日本語を話す機会はほぼない。少ないため、日本人としてのプレゼンスを示すのは中々難しい。

〇学部長
現学長は去年までの米国国務省の事務次官(ヒラリークリントンの直属の部下的なところでしょうか。日本の外務省事務次官的なもの)。米国外交政策に明るい。授業も持っている。

〇その他、
著名人の講演多数。前の学期はヒラリークリントン、今学期はダライラマ等

〇デメリット(とりあえず思いつくままに)
・(当スクールにかぎらず)英語は大変。英語苦手学生へのサポートはなし。
・学生数が20人を越す授業が結構ある。
・ただ単に講義を行うだけの教授も結構いる。
・野球はシラキュースで流行っていない。
・田舎にあるため、インターンの場所が少ない。
・飲み場所が少ない。

長くなりましたが、とりあえず。







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